前回の記事では、独特の甘い香りを持つスパイス・シナモンの一種【カシア】について解説しました。
また、他のスパイス&ハーブについても一覧から確認できますので、そちらもチェックしてもらえると嬉しいです。
今回は、その【カシア】がどんなジンに使われているのかまとめてみました。
ボタニカル欄に「カシアバーク」と書いてありますが、バークは木の幹の樹皮という意味で、カシアは幹の樹皮を乾燥させたものを指します。
※それぞれのジンに、他にも使われているボタニカルを記載してますが、調べられる範囲内で記載してますので、全てではないことをご了承ください。
※日本と海外のジンを紹介しますが、記事を書いている時点で日本で入手できるジンのみご紹介します。
目次
- 1 カシアがボタニカルとして使われているジン
- 1.1 Bonbay Sappire Gin ボンベイサファイア ジン
- 1.2 Citadelle Gin シタデルジン
- 1.3 Mombasa Club Gin モンバサクラブ ジン
- 1.4 Boe Superior Gin ボーエスーペリアー ジン
- 1.5 Martin Miller’s Gin マーティンミラーズ ジン
- 1.6 Bulldog Gin ブルドッグ ジン
- 1.7 Portobello Road Gin ポートベロロード ジン
- 1.8 Boodles Gin ブードルス ジン
- 1.9 Daffy’s Gin ダフィーズ ジン
- 1.10 Scapegrace Gin スケープグレース ジン
- 1.11 Aria Portland Dry Gin アリア ポートランド ドライジン
- 2 最後に
カシアがボタニカルとして使われているジン
Bonbay Sappire Gin ボンベイサファイア ジン
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原産国 | イギリス |
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47度 | |
使われているボタニカル | ジュニパーベリー、クベバベリー、コリアンダー、カシアバーク、レモンピール、グレインズオブパラダイス、オリス、リコリス、アンジェリカ、アーモンド |
蒸留所 | Bombay Sapphire Distillery |
ウェブサイト | https://www.bombaysapphire.com/
https://www.bacardijapan.jp/products/brands/bombay-sapphire/ |
ジンの種類の中でも1,2位を争う認知度の高い、世界中で愛されているジン。
蒸留中の蒸気の通り道にボタニカルを置いて蒸気に風味付けをする、ヴェイパー・インフュージョンという技法によって、ドライながら風味豊かな味に仕上げられています。
Citadelle Gin シタデルジン
原産国 | フランス |
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44度 | |
使われているボタニカル |
ジュニパーベリー、アーモンド、アンジェリカ、カルダモン、カシア、シナモン、コリアンダー、クベバペッパー、クミン、フェンネル、ギニアショウガ、レモン、ナツメグ、オレンジ、オリスルート、セイバリー、スターアニス、バイオレット |
蒸留所 | The Citadelle Distillery |
ウェブサイト | http://citadellegin.com/ |
フランスのコニャック作りの老舗、コニャック・フェラン社によって作られたジン。
ベーススピリッツにもこだわりがあり、カペット種と呼ばれる小麦を使用。
蒸留も3回行われ、デリケートな味わいのジンに作り上げられています。
Mombasa Club Gin モンバサクラブ ジン
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原産国 | イギリス |
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41.5度 | |
使われているボタニカル | ジュニパーベリー、カシアバーク、アンジェリカルート、コリアンダーシード、クローブ、クミン |
蒸留所 | Thames Distillers |
ウェブサイト | http://mombasagin.com/ |
ケニアの都市・モンバサの名前が付けらていますが、イギリスで作られているジンです。
1885年に創設されて、イギリスからザンジバル島にジンを輸出していたソーシャルクラブからその名前が採られています。
スパイシーなジンを飲みたい時にうってつけのジンです。
Boe Superior Gin ボーエスーペリアー ジン
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原産国 | イギリス(スコットランド) |
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41.5度 | |
使われているボタニカル |
ジュニパーベリー、カシアバーク、コリアンダー、カルダモン、アンジェリカ、ジンジャー、アーモンド、オリスルート、リコリス、オレンジ、レモン、クベバベリー |
蒸留所 | Boë Distillery |
ウェブサイト | https://boegin.com/ |
1600年台、医薬としてジンを作り上げ、ジンの生みの親と言われているFranciscus Sylvius de la Boeからその名がとられているジンです。
カーターヘッドスティルという世界的にもレアな蒸留器を使って作られており、その製法として、蒸気の通り道にボタニカルが入ったバスケットを置いて、そこに蒸気を通して風味付けをするというヴェイパーインフュージョンという技法が使われています。
それによって、ボタニカルを熱し過ぎるということを防ぐことができ、ドライでクリアな味に仕上がっています。
Martin Miller’s Gin マーティンミラーズ ジン
原産国 | イギリス |
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40度 | |
使われているボタニカル |
トスカーナのジュニパーベリー、コリアンダー、アンジェリカ、リコリスルート、カシアバーク、フィレンツェのアイリス、ビターオレンジピール、レモンピール、ライムピール、キュウリ |
蒸留所 | Thames Distillery |
ウェブサイト | https://www.martinmillersgin.com/ |
ラベルに「ENGLAND ICELAND」と書いてある通り、イギリスでボタニカルを加えて蒸留した後に、その蒸留液をアイスランドまで運んで、アイスランドの澄んだ水とブレンドして出来上がるという、本当にこだわって作られたジンです。
口当たりはとても澄んでいて、ほのかにキュウリの風味がするとても美味しいジンです。
Bulldog Gin ブルドッグ ジン
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原産国 | イギリス |
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40度 | |
使われているボタニカル |
ジュニパーベリー、ラベンダー、蓮の葉、ホワイトポピー(ケシ)、リュウガン、アーモンド、カシアバーク、アンジェリカルート、レモン、コリアンダー、オリスルート |
蒸留所 | Bull Dog Gin Distillery |
ウェブサイト | https://www.bulldoggin.com/ |
アメリカ人でJPモルガンでファイナンスの仕事に就いていたビジネスマン・Anshuman Vohraによって作り上げられたジン。
会社自体はアメリカを拠点としてますが、イギリスで製造されています。
ジン名前の由来は、英国首相チャーチルのニックネーム’The British Bulldog’からとられています。
ボタニカルに、蓮の葉やリュウガン、ケシといったアジア由来の珍しい素材が使われているのもとても個性的です。
味は柑橘が前面に押し出されながらもドライジンであり、バランスのしっかり取れた美味しいジンです。
Portobello Road Gin ポートベロロード ジン
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原産国 | イギリス |
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42度 | |
使われているボタニカル |
ジュニパーベリー、コリアンダーシード、アンジェリカルート、オリスルート、レモンピール、オレンジピール、リコリスルート、カシアバーク、ナツメグ |
蒸留所 | The Thames Distillery |
ウェブサイト | https://www.portobelloroadgin.com/ |
ラベルに記載がありますが、ロンドンの中心地:ノッティングヒルのPortbello Road 171という住所に、Portbello starという老舗のバーがありますが、そこで働いていたバーテンダー3人によって作りあげられました。
現在は、Portbello Road 186にその本拠地を移動して、The Distillery という4階建ての建物がロンドンのジンラバーのメッカになっています。
そこでは、ホテルやレストランが併設されていたり、ジンの蒸留体験やマスタークラスを取得できたりと、素晴らしいジンの体験をできるとのことです。
味は、ロンドンドライジンの典型で、すっきりした味わいながら柑橘を味わえる、とてもクオリティーの高い一本です。
Boodles Gin ブードルス ジン
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原産国 | イギリス(スコットランド) |
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43度 | |
使われているボタニカル |
ジュニパーベリー、コリアンダーシード、アンジェリカルート、アンジェリカシード、カシアバーク、キャラウェイシード、ナツメグ、ローズマリー、セージ |
蒸留所 | Greenall’s Distillery |
ウェブサイト | https://www.boodlesgin.com/ |
英元首相のチャーチルなど、そうそうたる面々が属した紳士クラブ:ブードルズクラブがその名の由来です。
チャーチル英国首相も、このジンで作られるマティーニを好んで飲んでいたということで、歴史のある由緒正しいジンです。
「減圧蒸留」という変わった蒸留方法を取られていて、とてもキリとした味わいに仕上げられてます。
Daffy’s Gin ダフィーズ ジン
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原産国 | イギリス(スコットランド) |
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43.4度 | |
使われているボタニカル |
ジュニパーベリー、コリアンダー、アンジェリカルート、オリスルート、レモンピール、オレンジピール、カシアバーク、レバノンのミント |
蒸留所 |
Strathmashie Distillery |
ウェブサイト | https://www.daffysgin.com/ |
北アイルランド生まれのChris Molyneauxによって作られたジンです。
ワイナリーでの修行からキャリアが始まりましたが、19歳の時に、現在の彼の妻であるMignonne (ミニョン)と出会い、彼は意気投合してスコットランドのエディンバラに行きジン作りを始めました。
ラベルに描いてある女性は、妻でありDaffy’s Ginの共同経営者であるミニョンのイラストです。
妻がフランス人とレバノン人をルーツに持つということもあり、レバノンのミントが使われていますが、そのミントがアクセントになって、ジンにとても深い余韻を与えています。
Scapegrace Gin スケープグレース ジン
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原産国 | ニュージーランド |
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43.3度 | |
使われているボタニカル |
ジュニパーベリー、オレンジピール、レモンピール、コリアンダーシード、カルダモン、ナツメグ、クローブ、アンジェリカルート、オリスルート、リコリスルート、カシアバーク、シナモン |
蒸留所 | Scapegrace Distillery |
ウェブサイト | https://scapegracedistillery.com/product.php |
2人の青年によって作られた蒸留所ですが、元々お互いが知り合いだった訳ではなく、姉妹が結婚したことによって義理の兄弟になったことから、共にジン作りを始めたそうです。
19世紀に作られた古い銅製の蒸留器によって蒸留され、ニュージーランドの南アルプスの綺麗な水を使って作られているジンです。
なんと、その水はアルプスのギザギザの岩の間に80年間も保持されていて、最終的に涌き水となって流れてくるものだそうなので、本当に綺麗で済んだ水とのことです。
ジン自体は、物凄くクリアでボタニカルのバランスが取れた様な、世界中で絶賛されているジンです。
Aria Portland Dry Gin アリア ポートランド ドライジン
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原産国 | アメリカ |
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45度 | |
使われているボタニカル |
ジュニパーベリー、コリアンダーシード、アンジェリカルート、オレンジピール、レモンピール、カシアバーク、カルダモン、グレインズオブパラダイス、オリスルート、クベブベリー |
蒸留所 | Martin Ryan Distilling Co |
ウェブサイト | https://www.ariagin.com/#about |
アメリカのオレゴン州、ポートランドにて作られているアメリカンジン。世界中から集められた10種類のボタニカルと、地元ポートランド・ブルランの清流の水を使って作られています。
17年もの経験を持つベテランバーテンダー、ライアン・ツァンキー氏によって創設されましたが、彼は、バーテンダーがカクテルを作る為のジンとしてこのジンを作ったという経緯があります。
とてもクリアで洗練された味わいを持っており、数々の品評会で受賞歴を持つ世界中で愛されているジンです。
最後に
今回は、カシアが使われているジンのまとめということで記事を書きました。
その甘い風味がとても素晴らしく、一般のロンドンドライジンにも個性派ジンにも広く使われるボタニカルです。
他のスパイス&ハーブにつきましても同様にまとめてますので、もしよろしかったら、下記一覧からお読み頂けると嬉しいです。
では、今回もお読み頂き有難うございました!