こんにちは。ジンと料理が好きすぎて常にベストなペアリングを探し続けているさっとんです。
以前の記事で、スパイスカレーとジントニックは最強の組み合わせということを書きました。
参考として、前記事もお読みいただけると幸いです。
カレー好きにもジン好きにもお薦めしたい。スパイスカレーとジントニックは最強のペアリング!
今回思ったのは、ではスパイスから作るカレーとは全く発想が違うカレーのタイのカレーとジンではどうだろうか?という疑問でした。
ということで、今回はグリーンカレーを作ってみて実際にジンとペアリングとして成立するかどうか検証してみました。
一つ前の記事:タイ食材のお店についての記事もご参照頂くとより分かり易くなるので、そちらも是非ご参照お願いします。
タイのカレーを作りたければ食材はここで買える。 タイ食材のお店 東新宿アジアスーパーストア
話は変わりますが、わたくさっとんは、もっと多くの人達にクラフトジンを飲んでもらいたいと常々思っており、色々な角度からペアリングという形でクラフトジンを紹介したいという方針です。
ですが、今回の記事はあまりに内容が細か過ぎて、自己満足感を自分でも感じます。。
しかし結果的に、ジンは色々な料理と合わせても物凄く楽しいということが伝わればめちゃくちゃ嬉しいです。
目次
タイ料理とクラフトジンの共通点
この記事を書くにあたり最初に思ったのは、この二つの共通点でした。
それは、共に”構成している材料、要素が多い”ことでした。
タイ料理はとにかく材料が多い!材料集めだけで、工程の半分くらいは終わっているような、そんな感じです。
例えば、和食だったら食材の味を最大限に生かし、調味料の種類も少ない。
フレンチだったら、調理法にとことんこだわり科学的に食材のおいしさを引き上げる。
それに対してエスニック料理は素材をふんだんに使い、最終的に美味しい味に整え上げるという、カオスの果てに着地させるという感じでしょうか。
エスニック料理の中でもタイ料理は特にその傾向が強く、グリーンカレーを作るにも調味料も合わせて20種類くらいの食材調達が必要でした。
対してジン。
ざっくり言って、ジュニパーベリーを使っていればその他の素材は何でも良いということで、蒸留所の人達が思い思いの素材(ボタニカル)を使っています。
例えば、有名なモンキー48というジンは48種類のボタニカルから作られたという、複雑さの先に完璧に調和させたというつくりになっています。
ジュニパーベリーのみで構成されているというジンもたまにありますが、それはどちらかというと少数派で、10数種類以上のボタニカルを使っているジンの方が多数派となっております。
ということで、構成要素の多さ=味の複雑さがタイ料理とジンの共通点かなと思い、ペアリングの挑戦を思いつきました。
グリーンカレーの作り方
レシピという程ではありませんが、ざっと構成要素を書いていきます。
グリーンカレーペーストを作る
これが、タイのカレーの個性的な点。
スパイスから作るというよりも、ハーブをすり潰して香りをどんどん高くしていきます。
材料
材料
- スパイス群 : スパイスの香りが立つ → ブラックペッパーシード、クミンシード、ナツメグパウダー、にんにく、タイのしょうが(カー)、タイの唐辛子(プリッキーヌ)
- ハーブ群:フレッシュさが加えられる → レモングラス、タイの赤玉ねぎ(ホムデン)、パクチーの根っこ、バジル
- 旨味発酵調味料:グリーンカレーの旨味成分の基礎はこれ → カピ (エビやオキアミなどを発酵させたペースト。ペーストの状態だと相当臭いけれど、火を加えると良いエビの香りに変身する)
これが、前回の記事でアジアスーパーストアから買ってきたタイ食材ですね。
右からレモングラス、真ん中上がコブミカンの葉(バイマックルー)、その下がショウガ(カー)、隣が赤玉ねぎ(ホムデン)です。
一番右の唐辛子(プリッキーヌ)は以前から我が家にあり冷凍してありました。
とりあえず、バイマックルー以外はこの段階で使います。
バジルは近くの花屋から植木で調達。
スーパーでも買えますが、こちらの方が安いし何回も生えてくるので。
ちなみに、下記がカピです。アジアスーパーストアに売ってますので、タイ料理を作るのであれば一家に一個購入オススメです。
しかし、匂いが凄い。。。。家中が沖の匂いに支配されます。。
ひたすらすりつぶす
前回記事で紹介したタイの石臼:クロック。
こちらでひたすらゴリゴリゴリゴリ材料をつぶしていきます。
我が家にはこの量が入るクロックが無かったので、代わりにすり鉢を使いました。
これをひたすら5-10分くらい続けるとペースト状になってきます。
なかなかに力作業で疲れる。。。
このように、機械を使わないで手ですり潰すという作業が本当に大事で。
素材を痛めつけることによって、香りが非常に立ってきます。
ミキサーを回してしまえばあっという間なのですが、それだとミキサーの刃があまりに切れすぎて、香りが立たないペーストになってしまうという訳で、機械化全盛のこのご時世なのですが、アナログなことをするのが一番の道ということですね。
ペースト状になって香りが立ったてきたら手作業は終わりにして大丈夫。
あとはお菓子を作る時に使うようなハンドブレンダーを使って仕上げて、下記の様なペーストが出来上がります。
食材集めとペースト作りがグリーンカレーの手のかかる所で、この時点で9割方作り終わっていると言っても過言ではないです。
グリーンカレーペーストは市販されているものも多いですが、このハーブから作る方法ですと、風味と美味しさが全然違います!
グリーンカレーペーストを油で炒める
なぜ?と思われるかもしれませんが、理由があります。
もともとがハーブを使っていますので、ペーストには青臭さが残っています。
また、発酵調味料を使っているので生臭さも残っています。
炒めてそれらを飛ばすという意味の作業です。
これによって、強烈な味ではなくまろやかな味になります。
ココナッツミルクを入れる
タイ料理では、ココナッツミルクが入っている料理が相当多いです。
これによって、さらにまろやかさが上がりクリーミーで甘みのある味になります。
あとは水と具材・調味料を入れて煮込むだけ
あとは本当に後は簡単で、ただ煮るだけです。
具材 先入れ
・鶏肉 (モモ)/ ナス / タケノコ
具材 仕上げの段階で後入れ(火が通りやすいため)
・ミニトマト / パプリカ
調味料
・ナンプラー(タイの魚醤)
・パームシュガー(ココナッツシュガー)
ハーブ
バイマックルー(コブミカンの葉)→ 独特の風味ですがこれが重要!
ナンプラーは普通にスーパーで売ってます。これで旨味の追加と塩味の調節をします。
これがパームシュガーです。
精製された砂糖ではありませんので、普通の砂糖には無いコクがあります。
あとミネラルも豊富らしいです。
洋食で甘みとコクを出したい時なんかに、はちみつの様な使い方をしても面白いですね。
ちなみに、なかなかお目にかかれないものですので、是非アジアスーパーストアに行って購入してみてください。
そのまま30分くらい煮て、パプリカを入れる。
その後にちょっと待って、最後の仕上げの段階でミニトマトを入れて完成です。
本当に、ペーストづくりまで終われば後は簡単に出来上がります。
まとめ グリーンカレーの構成要素
なぜグリーンカレーについて長々と書いたかというと、構成要素の多さを説明したかった想いが強すぎてということになります。
本当に、こんなに構成要素が多いのにきちんと着地させるというのは、タイ料理の凄さを物語っています。
まとめると
スパイシー担当:ブラックペッパーシード、タイの唐辛子(プリッキーヌ)、にんにく
さわやかさ担当:タイのしょうが(カー)、レモングラス、タイの赤玉ねぎ(ホムデン)
風味担当:パクチーの根っこ、バジル、ナツメグパウダー、にんにく、バイマックルー(コブミカンの葉)、カピ 、クミンシード
まろやかさ担当:ココナッツミルク、パームシュガー(ココナッツシュガー)
旨味担当:カピ、ナンプラー、鶏肉 、ナス、たけのこ
塩味担当:カピ、ナンプラー
具材:鶏肉 、ナス、たけのこ、パプリカ、ミニトマト
最終的に歯ごたえのある具材は5つだけなのですが、それらの影で盛り立てている食材の数々!
本当に、タイ料理は奥の深いジャンルだな~と実感です。
グリーンカレー完成 → ローンウルフジンとのペアリングは次回に続く
本当は、ペアリングまで1記事で終わらせるつもりだったんですが、グリーンカレーの構成要素が多すぎて1話でまとめきれませんでした。
ローンウルフジンについても説明したいし、なぜローンウルフジンを選んだかというのも理由が実はあります。
今回は、ただひたすらタイ料理が奥深いということを知ってもらいたいという内容の記事を書きましたが、次回は、お酒の楽しい飲み方という観点からの記事を書きたいと思います。
そして、材料を集めてグリーンカレーをペーストから作りたいという方がいらっしゃいましたら、是非コメントかメッセージをください。詳細な分量もご連絡いたします。
では、今回もお読み頂き誠にありがとうございました!