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スパイス&ハーブ解説 【カシア】シナモンの一種だけどカプチーノに添えられているものとは別のもの

さっとん
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こんにちは。さっとんです。

今回の記事では、スパイスのシナモンの一種であるカシアについて解説していきます。

皆さん、シナモンは大きく分けて2種類あるということをご存じでしょうか?

シナモンには多く分けて2種類あり、セイロンシナモンとカシアがあります。

今回の記事では、カシアに焦点を当てて解説しつつ2つのシナモンの相違点なども説明していきたいと思います。

カシアとは

英語表記 Cassia

和名 シナニッケイ

別名 チャイニーズシナモン、シナニッケイ、ジャワニッケイ

一般的なシナモンのイメージは下記の写真↓の様にカプチーノに付いてくるものですよね。こちらはセイロンシナモンと呼ばれるものです。

それに対して写真↓の左側がカシアと呼ばれるものです。右にセイロンシナモンと一緒に並べてみましたが、味もさることながら見た目からしてかなり違うものです。

カシアの木・シナニッケイ(Cinnamomum aromaticum)はかなり大きなもので、下記の写真の様なクスノキ科の常緑樹です。

そして、その木から樹皮を取り乾燥させたものがカシアとなります。

下記写真はカシアの原産地の作業風景で、状態から天日干しで乾燥させると、自然にクルクルと丸まって細い筒状になります。

主な栽培地は、中国や南アジア、東アジア(インド、インドネシア、ラオス、マレーシア、台湾、タイ、ベトナム)などです。

カシアの歴史

カシアはアジア地域が原産ですので、最も歴史的に早くカシアを利用したのは中国人と伝えられています。

紀元前2700年頃とされてますが、当時は漢方薬として使用されていました。

その後、交易ルートを通って地中海に到達し、西暦前2世紀~3世紀にはハーブとして使われるようになったとのことです。

ペルシャ商人によってシルクロードを伝って運ばれるようにもなりましたが、dar-chin(中国のスパイスの木)と呼ばれ、料理やお菓子にも使われるようになりました

カシアの風味 セイロンシナモンとの違い

カシアは、スイートスパイス系に分類されていますので、甘い香りを持つ温かみのあるスパイスとなっています。

そして、ピリッと辛い風味を持ち苦みも持ち合わせています。

セイロンシナモンとの違いとして、カシアはより甘みを感じますが、柑橘系のフローラルな香りが少ないことが挙げられます。

また、カシアの方がよりワイルドな風味を持ちますのでインドカレーに使われたりしますが、焼き菓子系などの繊細なシナモン風味が欲しい時にはセイロンシナモンが使われます。

甘い香りを生かした繊細な料理にはセイロンシナモン、スパイシー感のある風味を生かしたい時にはカシアと使い分けをするのが良いでしょう。

触覚的にもかなりの違いがあり、セイロンシナモンは重なっている1枚1枚が薄く折りやすいのですが、カシアはかなり固目でゴツゴツしています。

また、値段につきまして、セイロンシナモンの方がかなりの高級品扱いとなっております。

厳密に言うと、スリランカのセイロン島で作られたシナモンのことをセイロンシナモンと呼びますので、セイロンの方が貴重であり、界に流通しているシナモンの7割がカシアであるとのことです

実際に中華食材屋に行ってみると、カシアは大袋で200円以下で売られているのに対し、インド食材屋に売られているセイロンシナモンは、10本くらいの少量で300円もの値段で売られていたりします。

カシアが使われる料理

インドカレー

カシアが使われる料理として真っ先に思いつくのがインドカレーですね。

甘い香りを出すスパイスとしてかなりの頻度で登場します。

しかし、カシアはかなり風味の強いスパイスなので入れすぎるとシナモン風味に支配されるということもあり、分量はかなり気を付けた方が良いですね。

中国のミックススパイス 五香粉(ウーシャンフェン)

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元々がアジア発祥ですので、中華料理にもかなりの頻度で使われます。

組み合わせに決まりはありませんが、中国で使われている五種類以上のスパイスのミックスをウーシャンフェンと呼びます。

最も一般的な組み合わせとして、ホアジャオ、クローブ、シナモン(カシア)、スターアニス、フェンネルの五種類のミックスがあります。

魯肉飯(ルーローハン)などの台湾料理を作る時などとても便利です。

アップルパイやシナモンロールなどのお菓子

先ほど、お菓子などには繊細な風味のセイロンシナモンをつかると書きましたが、ヨーロッパやアメリカなどの海外では、通常に売られているシナモンパウダーがカシアの方で、スパイスのパッケージに”Cinnamon”と書かれていても、中身はカシアとのことです。

日本はともかくとして、アメリカやヨーロッパなどの海外では焼き菓子などに使われるシナモンはカシアと考えて良いでしょう。

アップルパイ、シナモンロールなどの焼き菓子、またドイツではチョコレートの風味付けに使われたりもします。

インドネシアのルンダンなど 肉の煮込み料理

肉の煮込み料理用のスパイスにもかなりの頻度で登場します。

ルンダンはインドネシア料理で、牛肉をココナッツミルクとスパイスで煮込んだ料理です。

今回は、ルンダンを例に出しましたが、ヨーロッパ、アメリカ、メキシコなど世界中の肉の煮込み料理に使われます。

肉の臭み消しにもなるし、風味付けの役割としてかなり重宝されています。

ハーブティー

カシアはハーブティーにしても良く、体に良い効能があります。

カシアティーは、カシアに含まれている辛みが体を温める効果があるため、風邪に良いとされます。

また、下痢や消化不良などの胃腸系の回復にも効くともいわれます。

カシア単独でハーブティーにするよりは、カルダモンやペパーミントなどの爽快感のある他のスパイス・ハーブと合わせても美味しいので、とてもオススメです。

最後に

独特の甘い香りをもつスパイス・カシア。

インドカレーではお馴染みのスパイスですが、他にも様々な場面で風味付けとして役立ちます。

スパイスカレーを作ってみたいと思われているかたなど、是非とも家に置いておいてください。

シンプルにお湯に浸してハーブティーにするのもお手軽です。

では、次の記事では、カシアが使われているジンを紹介していきたいと思います。

また、他のスパイス&ハーブについても解説しておりますので、下記一覧のページからチェックしていただけるととても嬉しいです。

今回もお読み頂き有難うございました!

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ABOUT ME
さっとん
嫁と共にクラフトジン沼にハマっているアラフォー料理男子。 2人でジンを買い続けて、家のコレクションはついに200本超え。 カレーも好きで、日々、スパイスカレー作りや、スパイス・ハーブにてついても研究してます。
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