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ハーブについて

スパイス&ハーブ解説 【フェンネル】ハーブにもスパイスにもなる優れもの インドカレー屋さんのレジ横に置いてあるアレです。

さっとん
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こんにちは。さっとんです。

今回の記事では、生でままでハーブとして使えて、また、種子を乾燥させるとスパイスとしても使えるフェンネルについて解説していきます。

フェンネルとは

英語表記:Fennel

別名:スイートクミン

和名:ウイキョウ

クミンやキャラウェイと同じくセリ科の植物で、上記の写真の様に花を咲かせ、1-2メートルくらいまで成長します。

このハーブの凄いところは、葉 / 根 / 種子などすべての部位を食用にでき、しかも味がそれぞれ違うので、様々な料理の場面で使うことができる点です。

葉の部分↓

根の部分(フィノッキオ)↓

乾燥させた種子の部分(フェンネルシード)↓

フェンネルの歴史

古代ギリシャや古代ローマ時代には人類史に登場していました。

古代にはハーブではなく野菜として食されており、視力回復などの効能もあり、薬用としても重宝されてました。

その後の中世の時代には、葉や種子などもハーブとして調理用に使われるようになりました。

また、夏至祭の前夜に軒先にフェンネルをつるして魔除けとして使われたり、カトリック教徒の断食の際の食料としてなど、聖なる意味を持つハーブとしての役割もありました。

変わった用途として、ヤギの牛乳の量と脂肪含有量を増やすためなどの家畜用にも使われていたとのことです。

フェンネルの香り・効用

タイトルにも書いてありますが、インドカレー屋のレジ横に種の様なものが置いてあるのをよく見かけませんでしょうか?

あれがまさにフェンネルシードで、ザラメの砂糖を混ぜてあったりしますが、口臭消しや口の中のリフレッシュの意味で提供されています。

香りは、アニス系の甘い香りでありながらスーっとするミントの爽快感もあります。

その香りを持つことにより、食材の臭み消しとして多く用いられ、肉にまぶしてその臭みをマスキングする用途として使われます。

ラム肉などの臭みがある肉は特に効果バツグンです。

古代から現代まで使われている用途としまして、視力回復と消化促進などの体に良い成分を持っており、漢方にもその効用で使われています。

そして、その香りの良さから石鹸や香水の成分としても登場します。

フェンネルの味と使われる料理

フェンネルは、葉 / 根 / 種子でも味や食感が異なり、色々な料理で使い分けができます。

フェンネルの葉

葉の部分:見た目には、同じセリ科のハーブ・ディルと見分けがつきません。

こちらがディル↓

こちらが根っこについているのがフェンネルの葉っぱです↓

見た目もほぼ一緒なのですが、両方とも魚に相性ピッタリであるなど使い道もとても似てます。

フェンネルの方が甘みや爽快感などの味が濃く、ディルにはほろ苦さがあるので、味の方向性によって使い分けるのが良いと思います。

魚のカルパッチョ

 

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その独特の甘い香りと清涼感が臭みけしに有効なので、魚のカルパッチョにマリネするととても美味しくなります。

特に白身の魚によく合います。

フェンネルのペースト

フェンネルの葉っぱをミキサーにかけてペースト状にしてもとても美味しいです。

バジルで同じように作ったジェノベーゼペーストよりも爽やかで、肉や魚料理のソースとしてとても使い勝手が良いです。

フェンネルの根の部分

イタリアではフェノッキオと呼ばれていて、ヨーロッパではポピュラーな食材です。

味は、セロリをさらにハーバルにした様な味で、苦手な人は苦手ですが独特の苦みが好きという人も多いとのことです。

フェンネルの根のロースト

下記動画の様に、オーブンで焼いてローストするという食べ方は確かに美味しそうですね。

フェンネルの根のスープ

 

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やはり、使い方はセロリと似ていますので、セロリの様に香味野菜と一緒に煮込んだコンソメスープにしても美味しいですね。

種子の部分(フェンネルシード)

葉と同じように、独特の清涼感と甘みを強く感じさせる味で、肉や魚の臭み取りに使えます。

フェンネルシードティー

フェンネルの葉っぱの方でもハーブティーが作れますが、乾燥させたフェンネルシードの方がより甘く香り高くすることができます。

ハーブティーに青味を加えたい時など、ミックスして使うととても良い香りになります。

ハーブソーセージ サルシッチャ

サルシッチャは、イタリアの腸詰ソーセージのことで、燻製されていないものを指します。

ハーブを練りこんでいるものもとても多く、バジル、セージ、ローズマリー、タイム、ナツメグなど色々なハーブが使われていますが、フェンネルは特に欠かせないハーブの一つです。

中国のミックススパイス 五香粉(ウーシャンフェン)

 

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組み合わせに決まりはありませんが、中国で使われている五種類以上のスパイスのミックスをウーシャンフェンと呼びます。

最も一般的な組み合わせとして、ホアジャオ、クローブ、シナモン、スターアニス、フェンネルの五種類のミックスがあります。

魯肉飯(ルーローハン)などの台湾料理を作る時などとても便利です。

最後に

ヨーロッパからアジアの料理まで、使える用との幅が広いフェンネル。

また、ハーブティーやアロマオイルでもおなじみで、とても香り高いハーブとして重宝されています。

あまり根の部分は日本に売られてませんが、葉の部分は、ハーブコーナーが充実しているスーパーであればたまに見かけます。

とりあえず、フェンネルシードは入手しやすいので、ハーブティーにしてみたり、粉に挽いてカルパッチョにかけたりなどでもその香りを体験できます。

ぜひ試してみてください。


では、次の記事では、フェンネルが使われているジンを紹介していきたいと思います。

また、他のスパイス&ハーブについても解説しておりますので、下記一覧のページからチェックしていただけるととても嬉しいです。

今回もお読み頂き有難うございました!

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ABOUT ME
さっとん
嫁と共にクラフトジン沼にハマっているアラフォー料理男子。 2人でジンを買い続けて、家のコレクションはついに200本超え。 カレーも好きで、日々、スパイスカレー作りや、スパイス・ハーブにてついても研究してます。
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